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「はんなちゃんがめをさましたら」
 文・絵: 酒井 駒子
 出版社: 偕成社


私のだいすきな絵本作家さん・酒井駒子さんの作品で、だいすきな一冊です。


あらすじ

『あるひ、はんなちゃんはね 
 めがさめて起き上がってみたら 
 まだ夜だったんですって。』

しずかな語り口調でおはなしが始まります。

目が覚めて、隣をみるとお姉さんがよく眠っている。
お父さんもお母さんも、よく眠っている。

暗闇のなか、猫のチロと一緒に
トイレに行ったり、
こっそりさくらんぼを食べたり…

お姉さんのオルゴールや人形をこっそりかりて遊んだり…

窓の外のお月さまや綺麗なハトを見つけたり…

そうしてる間に夜が明けてきて、さいごは…



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感想

とても静かな夜の時間、
ワクワクが音になって聞こえてきそうな絵本です。

真っ暗なはずの真夜中、月の光でほんのり明るい部屋で
愛猫といっしょにさくらんぼを頬張る姿がとっってもかわいい…!

冷蔵庫の明るさが、かえって夜の暗さを感じさせてくれます。

月を見たり、ハトを見たり…
お姉さんの、いつもは貸してもらえないのかもしれない
大切なものをこっそりと借りちゃうかわいいイタズラに
なんだか子供の頃のささやかなイタズラのドキドキワクワクした気分を思い出しました。

そして何よりも、はんなちゃんがかわいくてかわいくて…!!
トイレしてる姿がかわいい、しゃがんでてもかわいい、
寝転がってもかわい…
小さい子特有のフォルムというか、ほっぺとか表情とか…
酒井駒子さんの描くこどもの表情がだいすきなもので、
どのページもたまらなかったです。

夜明けとともにレースのカーテンがピンク色に染まるのが美しいです。


子どもの反応

目をキラキラさせながら見ていました!!

初めて読んだのは3歳のときです。
はんなちゃんも2~3歳くらいかな?と思いながら読み聞かせました。

きっと、はんなちゃんを通して夜の時間を疑似体験したのだと思います。

とくに、冷蔵庫からさくらんぼを取り出すところ!
「ええ~、だめだよねぇ~~?」と言いながらも、
はっきりと目に「自分もやってみたい」と書いてありました笑!

それから、月を見るのがだいすきなので
(小さい子はみんなそうなのかな?)
実際に月をみつけたときのように、
はんなちゃんと一緒に「わぁ~…」としばらく眺めていました。

読み終わったあとは
「フフッ…」とにっこりしていましたが、
何を感じたのかな、聞いてみたいな~と思いつつ…
(そこは野暮なので何も質問はしないようにしています。)

うちの子はまだ目を覚ますとまず私を起こしますが、
もしかすると次に夜目を覚ましたら
息子も夜の部屋に冒険に出かけるかもしれない…
そう感じさせる反応でした笑



酒井駒子さん

有名な絵本「よるくま」の作者でいらっしゃいます。

こちらも大好きで、夜の冒険という意味では同じですが
息子の共感度というか没頭度は「はんなちゃん」の方が高かったかも!


【絵本ナビ】試し読みサンプルページ



猫… 

ちなみに息子、
はんなちゃんにずっと寄り添ってくれる猫のチロがとても羨ましいようで、
「うちにもきてほしい(訳:うちでも猫が飼いたい)」と
読むたびにせがまれます…

私だって、猫と寄り添う息子、めちゃんこ見たい!!
そのためだけに飼いたい!!
ペット禁止のマンションでごめんね~~!!

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