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「とらのゆめ」
 福音館書店 こどものとも年中向き 2021年12月号
 作・絵:タイガー立石


とどきました!
配本予定リストで表紙を見て、とても楽しみにしていた号です。

まずもって絵が美しくて…幻想的で、ひとめで惹かれました。
ここはとらの夢の中なんだな…
夢の中だから緑なのか、それとも緑のとらが見ている夢なのか…
そんなヤボな説明はもちろんありません。
こういった、見る人の想像にゆだねられる感じがだいすきです。

後ろにある木だと思ってたのもとらだ!と
気が付いて、ちょっとしたアハ体験でした。

表紙だけで割と満足しつつページを開くと
さらに素敵な世界が広がっていました。

どこまでも広がる地平線、
とても綺麗で、でも不思議… 
表紙の木のように、だまし絵のような…、
自然と目が引き込まれる感覚です。
とても濃密な世界、だけども文章は短くスッキリ、簡潔です。

どうだろう、3歳はどう感じるかな?
(3歳ですが私の趣味で年中向けを購入しています)
ちょっとリアルでこわいかな…?とドキドキしつつ
寝る前に読もうとベッドに置いておいたら
息子が目ざとく見つけ、
「さきによんじゃうもんね~~」と
ひとりでページを開いていました。

「あ、だるまさんだ~~」
「きゃぁ~~めいろだぁ~」
「うわ~~いっぱいだぁ~!」

字は読めませんが、めくるたびに感嘆の声をあげていて、
こっそり覗いてた私はとても嬉しくなり…

どのページも、出だしは『ぐう ぐう ぐう』から始まります。
そして、
『ゆめのなかをあるきます』
『いけであそびます』
『めいろをあるきます』
と、ほんとに最低限のことばです。
リズムもよく、わかりやすい。
そのことがかえって絵や世界に没頭しやすいように感じました。

そのうち、ページをめくるたびに
自分で「ぐうぐうぐう」と言ってくれるようになりました。
…かわいい…!

とくに大冒険というわけでもなく、
淡々と、しっとりと、しずかに物語はおわります。

いつも読み終わったあと、特に感想は求めてませんが、
「またねちゃったねぇ~、ぼくもゆめのなかにいきたいなぁ~」
とふとんに転がってくれたので、

こ、これは予想外の副産物だわ!!!!

とそそくさと電気を消して寝かしつけできました。ラッキー!!
最初だけだと思うけど笑!


盛り上がったりキャーキャー言ったり興奮系の絵本が多いので
こういったしっとりした絵本で締めくくるのは余韻があって良いなあ~
と思いました

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今回も大満足でした。

来月号も楽しみです!!!!


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