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「ゼリさん」

 作/クリステル・ヴァラ
 絵/ステファニー・オグソー
 訳/野坂悦子


WORLD LIBRARY (ワールドライブラリ―)の定期購読で届いた絵本です。

しっとり、落ち着いた物語のお話でした。
テンション高く絵本を読むことが多いうちの3歳児に、どうだろうか…と思いましたが、意外としっかり、ジッ…と聞き入っていたようでした。


≪絵本の内容≫

ゼリさんがみんなの悩みを聞いてあげています。
解決はしません。
アドバイスもしません。
ただ、聞いてあげています。
すると、お礼に種をひとつ、くれます。
なんの種か、という説明はありません。

そしてゼリさんが歩きながらその種をまくと… 
ふうせんになったり、おかしになったり、お花になったり…
町のひとたちが少しだけ喜ぶ何かに変わっていきます。

ここの描写が、とても綺麗です。

個人的に心打たれたのが、
悩み事を話したひとにその種を使うのではなく、
全く関係ない人々にその種を使っているところです。

悩みを話すひとたちは
ゼリさんにその見返りを求めてるわけではなくて、
話を聞いてもらっただけで満足しているということが
読み取れるなあと思いました。


そして、たねをなくしてしまったジュールという少年。
たねがないので、ゼリさんに話を聞いてもらえません。

ゼリさんも、種がなくてもいい なんて安易なことは言いません。


かわりにゼリさんは、種を、一緒に育ててくれます。

長い時間をかけて、ジュールといっしょに、種をそだてます。
そして種からちいさな芽が出て、花がさいたとき…
ジュールからは悲しみが消えていて、
しあわせがうまれていました。

…と、そんなお話です。

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結局、『たね』が何なのか、説明はありません。
この世界はそういうものだ、ということで
サラサラと流れるように
おだやかに時間の流れを感じられる絵本です。

悩める少年に、打ち明け話をさせることなく、
寄り添うという形でかなしみを取り除いてあげたゼリさん。

困っている子から話を聞き出すのではなく
寄り添ってもらえる・あげることで癒されることもある

そんな、大人と子どもへのメッセージとも受け取れました。





ちなみにこの絵本、4歳向けです。

うちの子は今3歳ですが、実は途中でいったん解約し、
間をあけて年齢を上げて再申し込みしました。

解約も再入会も自由にできるのですが、
配本コースを途中で変更することはできないため
解約→再入会しました。
※配本が3回未満の場合、再入会は3ヶ月間できないそうなのでご注意ください。

というのも、今後の配本予定に、うちの子の興味が薄そうだったり
読まなさそうなものが含まれていたため…(かいじゅうとか)
あとは、私が早く読みたい絵本が4歳からだったため…
(ほんとなら不要な本はチェックを入れれば別のに替えてもらえるのでそうすればよかったんだけど、この理由が大きくて再入会に…)



そして、その1回目だったので
いきなり文字数が増え、ページが増え、
ドキドキしましたが、読み終わったあとに
「よかったねえ~~^^」とニコニコし、
「もう1回よむ」とすぐに表紙をめくりはじめたので
気に入ってもらえたみたいで安心しました

2回目は、おかしやお花にかわるたねに、
絵本のこどもたちと一緒に喜んでいて、かわいかったです






月額1,300円(税・送料込)で、毎月世界の絵本をご家庭にお届けします。


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