「おこりんぼママ」
作:ユッタ・バウアー
訳:橋本 香折
ずっと気になってた絵本です。
3歳になって、ほんとに、怒ることが増えた。
叱るではなくて、怒ってる。
今のは感情をぶつけただけだったな。
そう反省することも多々あります。
2歳までは腹立つことがあっても
感情的にならずに割となんとかやってきたのですが、
ああ、これが魔の三歳児というやつなのかな…?
なんて思いつつ。
そして、一応先に内容を確かめておきたいなと思い、
子どもがいないときに読んでみました。
ショックでした。
ママに怒られて、からだがバラバラにとんでいってしまうペンギン…!!
ママに怒鳴られて、心がこんなにもバラバラになってしまうくらい
ショックを受けてるんだということを視覚に訴えられて、
胸にグサグサ刺さりました。
【絵本ナビ】紹介ページ
私がワーーーッと怒ると、うちの子は
顔を真っ赤にして泣きそうになりながらも、
「今の声はびっくりした」
「怒らないで」
と、きちんと言葉で伝えてきます。
そのたびに、えらいなあ~~…と感心し、
そうだよね、今のはびっくりするよね。ごめんね。
でもこういう理由で怒ったのよ。
と、叫びだしそうな気分のところを
頑張って踏ん張って、説明するようにしています。
言葉で歩み寄ってきた3歳に
まさか怒鳴り散らす訳にはいかないものなあ~~~!!
でもそんな余裕もなくて、子どもの顔を、目をみるのもイヤで、
もう知らない!!!!ってキッチンにこもったり、
ベッドに寝てしまうときも勿論あります。
私が子育てする中で学んだのは、
ただ理由を述べて注意したり、視線をあわせて説明したところで、
親の真剣度合いなんて正直これっぽっちも伝わらない、
ということです。
3歳になってからは本当に。
いつも我慢して穏やかに接するのは無理があるし、
なので、親の怒りの感情をきちんと見せることも大切だと思うようになりました。
怒りを見せて、感情を見せて、
相手が事の重大さを自覚して、それから説明して、初めて伝わる。
今はそんな時期なのだと。
なので、まあ、感情にまかせて大声を出したりもするんですが、
やっぱり、怖いよなあ~~~~。
びっくりした、なんて言ってくれてるけど、
ほんとは怖いんだろうな~~~~。
それでも最後は、だいすきよ、と。
怒ってバラバラにしちゃうのがママなら、
バラバラに砕けちゃった我が子を助けにくるのもママなんだ、と。
そんな締めくくりでしたけれども、
私はちゃんと、助けてあげられてるかな?
これを読みきかせて、どんな反応するのかな?と、
勇気がでなくて実はまだ読み聞かせしていません…。
どーしよ…!
【追記:4歳になり、読みきかせました】
ついに…ついに!読み聞かせました。
息子も4歳になり、物分かりがよく……は、なっていません。まだ。
それでも、私も心境の変化がありました。
まずは、誤解を恐れずに言うと、怒り慣れてきたこと。
怒ることが増えてきて、日常化し、ダメージが最初のころより深刻なものではなくなってきたとも言えます。
ちなみに、怒るのではなく叱りましょうというのはとても正論です。
けど子どもに対して叱るように頑張るものの、やっぱり怒りの感情は沸き起こりますしそれはきっと子どもに伝わっていてるし私自身へのダメージにもなっていて、怒ってるという事実はごまかせないしなくせないと思っています。
そう思えるようになったからこそ、じゃあ、怒ったとき、怒ったあと。
わが子の感情や修復をどのようにするか…
この絵本は、そのヒントになってくれました。
そして多少の不安があった息子の反応ですが、意外とポジティブでした。
神妙にならないように読んだのもありますが、
「おかあさんとぼくじゃ~ん!」
と、なんと怒る母&怒られる子どもを明るく自らに置き換えていました。
え、すごいな。
これは話に乗っかろうと思い、
「きみもお母さんが怒ったときはこんな風にバラバラになっちゃいそう?」
と聞いてみる私。
「わかんない」
「でもお母さんがワーッと怒ったら怖いよね~」
「こわ~い」
「かなしくなる?」
「なる」
なんだか誘導尋問みたいだな!
「でもほら、お母さんもこのお母さんみたいに、
君が悲しくなってても迎えに来てギューするよ!だいすきだから!」
「ウフフフフ…ぼくも~」
そしてギューをして、平和な雰囲気で寝かしつけに入るのでした。
めでたしめでたし!
あんなに読み聞かせるのが不安だったのに、
こんなに穏やかに読み終えられるなんて!
息子も、もう怒られ慣れてるのかもしれない…
私と同じように、日常のうちのひとつとして受け入れてるのかもしれないなあと思いました。
そんな日もあるよね~~!(そんな日ばっかりだけど~!)
なんだかひとつ、親子で成長した気分になりました。
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